最終更新日:2026年3月|編集部調査
退職後の健康保険:2つの選択肢
会社を退職すると、翌日から会社の健康保険の被保険者資格を失います。そのため、退職後は速やかに健康保険の切り替え手続きが必要です。主な選択肢は以下の2つです。
- 任意継続被保険者制度:退職前の健康保険(協会けんぽ・組合健保)を最大2年間継続する制度
- 国民健康保険(国保):市区町村が運営する健康保険に加入する
どちらが安いかは前職の年収・居住地・家族構成によって異なります。以下で詳しく比較します。
任意継続と国民健康保険の比較
| 比較項目 | 任意継続 | 国民健康保険 |
|---|---|---|
| 保険料の計算基準 | 退職時の標準報酬月額(上限あり) | 前年の所得・世帯人数・居住地 |
| 会社負担分 | なし(全額自己負担) | なし(全額自己負担) |
| 保険料の変動 | 2年間固定(健保料率改定除く) | 毎年変動(前年所得に基づく) |
| 家族の扶養 | 扶養制度あり(保険料不変) | 扶養制度なし(世帯人数で増加) |
| 申請期限 | 退職日翌日から20日以内 | 退職日翌日から14日以内 |
| 途中解約 | 保険料未納・新保険加入時のみ可 | いつでも可(次の保険加入時) |
どちらが安いか:年収別・居住地別シミュレーション
例:前職年収500万円(月給42万円)・独身・東京都在住の場合
| 月額保険料(概算) | 年間保険料(概算) | |
|---|---|---|
| 任意継続(協会けんぽ東京) | 約29,000円(上限月額) | 約348,000円 |
| 国民健康保険(東京23区) | 約34,000〜38,000円 | 約408,000〜456,000円 |
この例では任意継続の方が安くなっています。ただし前年所得が低い場合(退職後転職活動中)は翌年の国保が大幅に下がるため、2年目以降は国保が有利になるケースがあります。
任意継続が有利なケース・国保が有利なケース
任意継続が有利なケース
- 退職前年収が高い(協会けんぽの上限保険料より国保が高くなる場合)
- 扶養家族がいる(任意継続は扶養分の追加保険料なし)
- 退職後すぐに転職予定(在職期間が短く手続きが煩雑になる場合)
国保が有利なケース
- 退職前年収が低い(国保保険料が任意継続より安くなる)
- 転職活動が長引きそうで翌年の収入が大幅に下がる見込み
- 居住地の国保保険料が低い地域
よくある質問(Q&A)
Q. 退職後すぐに転職先が決まった場合は?
A. 転職先の入社日から新しい会社の健康保険に加入するため、空白期間が短ければ国保への加入のみで対応できます。
Q. 任意継続の手続きはどこでする?
A. 退職前に加入していた健康保険組合・全国健康保険協会(協会けんぽ)の支部に申請します。退職後20日以内が期限です。