有給休暇は労働者の権利

有給休暇(年次有給休暇)は労働基準法第39条で保障された労働者の権利です。退職時に有給を消化することは完全に合法であり、会社がこれを一方的に拒否することは原則として違法です。

在職中に取れなかった有給休暇は、退職前に消化するか(会社の承諾が必要)、退職日までに消化できない場合は買い取り交渉をすることができます(ただし買い取りは会社の任意)。

有給消化のスケジュールの立て方

転職時の有給消化を実現するためには、退職日と入社日の調整が重要です。

残有給日数推奨スケジュール
10日以下退職日の前2週間を有給消化期間に充てる
10〜20日引き継ぎを3〜4週間で完了させ、残期間を有給消化
20日以上退職申し出から1.5〜2ヶ月間で引き継ぎ+有給消化を設計
ポイント:有給消化と次の会社の入社日が重ならないよう、転職先の入社日は退職日の翌日以降に設定しましょう。在籍が重複すると社会保険や雇用保険の問題が生じます。

会社が有給消化を拒否した場合の対処法

会社は「時季変更権」といって、業務上やむを得ない場合は有給取得の時季を変更させることができますが、退職日が決まっている場合は時季変更ができないため、事実上有給消化を拒否することはできません。

もし会社が有給消化を不当に拒否する場合は、以下の対処をとることができます。

  1. 有給消化の権利を書面(メール)で会社側に通知する
  2. それでも拒否される場合は、労働基準監督署に相談する
  3. 退職代行サービスを利用して有給消化を主張する

有給休暇の買い取りについて

本来、有給休暇の買い取りは禁止されていますが(労基法の趣旨に反するため)、退職時の未消化有給の買い取りは例外的に許容されています。会社に「有給消化が難しい場合は買い取りをお願いしたい」と交渉することは可能です。ただし、これは会社の義務ではなく任意対応です。

有給が残っていない場合の転職スケジュール

有給が残っていない場合、退職日から次の入社日まで数日〜1週間の休息期間を設けることをおすすめします。転職活動の疲れを癒し、新しい環境に備えるための心身のリセット期間として活用しましょう。

まとめ

有給休暇の消化は労働者の正当な権利です。退職意思を伝える際に、残日数を確認して有給消化期間を含めたスケジュールを提案しましょう。会社が不当に拒否する場合は労働基準監督署への相談も選択肢です。