現在の年収(前職の年収)の嘘はバレる?
結論として、現年収(前職の年収)は基本的にバレます。入社時に提出する源泉徴収票に前職の支払金額が記載されているためです。年末調整で前職分を合算する必要があるため、提出は避けられません。盛った年収は発覚するリスクが高いと考えましょう。
現年収がバレる主な経路
| 経路 | 内容 |
|---|---|
| 源泉徴収票 | 前職の年収が明記されている |
| 給与証明書・課税証明書 | 提出を求められる場合がある |
| 面接での確認 | 現年収を質問されることが多い |
源泉徴収票・住民税で前職の年収が分かる仕組み
源泉徴収票:年末調整のために転職先へ提出する
年の途中で転職した場合、転職先の会社は、その年に前の勤務先から支払われた給与も含めて年末調整を行う必要があります。前職の給与額や、すでに天引きされた所得税・社会保険料の確認には、前職が発行する「給与所得の源泉徴収票」が使われます(出典:国税庁「No.2674 中途就職者の年末調整」)。
源泉徴収票には、その年に前職から支払われた給与の「支払金額」が記載されています。つまり、入社した年の前職分の収入は、書類の上でそのまま転職先に伝わります。提出しない場合は転職先で年末調整ができず、自分で確定申告をすることになります。
住民税:前年の所得をもとに決まり、会社が給与から天引きする
個人住民税は前年1年間の所得をもとに計算され、会社員の場合は、会社が毎月の給与から天引きして市区町村に納めます(特別徴収。出典:総務省「個人住民税」)。
転職先で住民税の天引きが始まると、給与の担当者は住民税の額を目にすることになります。年収そのものが通知されるわけではありませんが、税額から前年の所得のおおよその水準が推測できる場合があります。
現在の年収の正しい書き方(額面・控除前・見込み年収)
履歴書や転職サイトの「現在の年収」は、額面(税金や社会保険料が引かれる前=控除前の総支給額)で書くのが基本です。手取りではありません。源泉徴収票の「支払金額」が、この額面の年収にあたります。
| 迷いやすい点 | 書き方 |
|---|---|
| 額面か手取りか | 額面(控除前)で書く。手取りで書くと実際より低く伝わる |
| 含めるもの | 基本給・残業代・各種手当・賞与を合わせた年間の総支給額。非課税の通勤手当は、源泉徴収票の支払金額には含まれない |
| 見込み年収 | 今年の年収がまだ確定していない場合は「見込み」と明記し、月給×12か月+賞与見込みのように内訳を添える |
| 前年と今年で差がある | 昇給・残業の増減・入社1年未満などで差があるときは、前年の実績と今年の見込みの両方を書き、理由を一言添える |
大事なのは、あとで源泉徴収票と見比べたときに説明がつくことです。手当の含め方の違いなど、理由を説明できる差であれば問題になりにくい一方、根拠のない上乗せは説明がつきません。
年収を盛った場合のリスク
申告した年収と源泉徴収票の金額が食い違うと、入社後に説明を求められる可能性があります。申告した年収を前提に給与が決められていた場合は、会社からの信頼を損ない、内定の取り消しや、入社後であっても経歴詐称として扱われる可能性があります。
実際にどう扱われるかは、会社の就業規則や個別の事情によって異なり、一概には言えません。ただ、年収を盛って得られるものより、失うものの方が大きいのは確かです。年収を上げたいなら、現年収を偽るのではなく、希望年収とその根拠を伝える方が安全です。
企業が現年収を確認する理由
企業が現年収を聞くのは、提示する給与額の参考にするためです。極端に低い提示にならないよう、また入社後のミスマッチを防ぐために確認します。決して悪意ではなく、適正なオファーを出すための材料です。
正直に伝えるべき理由と交渉のコツ
現年収・希望年収の伝え方
現年収を聞かれたら、源泉徴収票で確認される以上、正直に答えるのが基本です。そのうえで、希望年収は遠慮せず根拠とセットで伝えましょう。
たとえば、こう伝えます。「現在の年収は◯◯万円です。今回の転職では、これまで培った◯◯の経験を活かして、◯◯万円を希望しています」——というように、「現年収+希望額+その根拠」をセットにすると、ただの値上げ要求ではなく、納得感のある希望として受け取られやすくなります。
希望額は「現年収+50万〜100万円」程度を一つの目安に、自分の経験やスキルと釣り合う範囲で設定するといいでしょう。エージェント経由なら、相場観も含めて相談できます。
エージェント経由で転職活動をしている場合、伝えた現年収の情報はエージェントを通じて企業側に伝わり、年収の交渉自体もエージェントが代行してくれます。そのため、面接官と直接、年収について駆け引きをするような場面は基本的にありません。金額の話は苦手、という人でも、エージェントに任せれば安心です。
よくある質問(Q&A)
Q:源泉徴収票の提出は拒否できる?
A:年末調整に必要なため、原則提出が求められます。確定申告を自分で行う方法もありますが、提出を求められるのが一般的です。
Q. 源泉徴収票は、いつ提出を求められる?
A. 基本的には、選考中ではなく入社後に求められます。年末調整に必要なため、多くの企業では11月前後を提出期限に設定しています。前職からは退職後1ヶ月以内に交付されるので、受け取ったら大切に保管しておきましょう。ただし、企業によっては内定前に年収を確定させる目的で提出を求めるケースもあります。
Q:転職サイトの「現在の年収」は、手取りと額面のどちらで入力する?
A:特に指定がなければ、額面(控除前の総支給額)で入力します。源泉徴収票の「支払金額」を見るのが確実です。
Q:現年収を低く言ってもいい?
A:おすすめしません。低く言うと提示額も下がり、自分が損をします。正直+希望は強気が鉄則です。
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